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その肩こり・首こり、なぜ治らない? ①ー脳に刻まれた太古の記憶「呼吸の凍結」ー

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「特に重たい物を持ったわけでもない」
「長時間、同じ姿勢で作業したわけでもない」

それなのに、首や肩がガチガチに凝っている。
このような訴えは、臨床の現場では本当によく耳にします。

一般的には、
・姿勢が悪いから
・筋力が弱いから
・血行が悪いから
と説明されることが多いですが、
それだけでは説明しきれないケースが少なくありません。

なぜなら、
「ほとんど動かしていないのに、力だけが入っている」
という状態が、確かに存在するからです。


「動かさずに、緊張し続ける」不思議な状態

本来、筋肉は
・動いて
・伸び縮みして
・休む
このサイクルがあってこそ、疲労は溜まりにくくなります。

ところが首・肩・喉まわりの筋肉は、
ほとんど動いていないのに、緊張だけが続く
という使われ方をしている方がとても多い。

これは単なる「使いすぎ」ではありません。


実はこれ、太古の本能かもしれません

少し想像してみてください。

太古の森で、小さな動物が木の実をかじっている。
その背後に、巨大な捕食者の気配を感じた瞬間――

  • 呼吸は浅くなる
  • 身体は固まる
  • 音を立てないよう、息を殺す
  • 逃げる準備のため、全身に緊張が走る

この状態、どこか覚えがありませんか?

実はこれ、人間の脳にも深く刻まれている
「被・捕食者モード」とも言える反応です。


現代人は捕食されないのに、脳は勘違いする

もちろん、私たちはもう
恐竜や猛獣に追われて生きてはいません。

それでも脳はとても原始的で、
・仕事の強いストレス
・職場の人間関係が悪く緊張状態
・将来への不安や恐怖
・任された責任が重く逃げ場のない状況
・ゆっくりしていては納期に間に合わない
といった刺激を受けると、

「危険だ」「見つかるな」「備えろ」「生存の為に脳をフル回転させろ」
というスイッチを、簡単に入れてしまいます。

すると身体はどうなるか。

  • 肩がすくむ
  • 首が固まる
  • 喉に力が入る
  • 呼吸が浅くなる

これは「悪い姿勢」ではなく、
身体の防御反応です。


呼吸が浅くなるのは、サボっているからではない

「もっと深呼吸しましょう」
そう言われて、頑張って息を吸おうとする方も多いですが、

被捕食者モードに入っている身体では、
そもそも“深く呼吸する設定”になっていません。

敵に見つからないためには、
・胸や喉を大きく動かさない
・音を立てない
・目立たない
ことが、生き延びるための正解だったからです。

その結果、
首・肩・喉は固めたまま、
横隔膜だけが最小限に動く――

このような状態が無意識に固定されていきます。
これを、ここでは「呼吸の凍結」と呼びます。


「何もしていないのに凝る」本当の理由

つまり、首や肩のコリは、

・動かしすぎた結果
ではなく、
・守るために固め続けた結果
なのかもしれません。

これは怠けでも、体力不足でもありません。
むしろ、身体があなたを守ろうとした結果です。


実は「左側」に出やすい理由もあります

臨床では、首や肩のコリが
「左側」に強く出る方がとても多く見られます。

これには、感情や脳の働き、自律神経との関係が
関わっていると考えられますが、
この話は少し長くなるため、また別の記事で詳しくお話しします。


首や肩が凝るのは、
あなたの身体が弱いからではありません。

もしかすると、
ずっと「危険に備えたまま」生きてきただけ
なのかもしれません。

次回は、
この「呼吸の凍結」が、どのようにして
首こり・肩こりを作り続けるのか、
もう一歩、身体の仕組みから掘り下げていきます。

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