福岡市中央区、六本松駅から徒歩1分。臨床経験15年。治療は一人一人オーダーメイド。「てしま鍼灸整骨院」の公式ブログです。

なぜ最近「重いギックリ腰」が続いているのか
ここ最近、当院ではかなり症状の重いギックリ腰の方が立て続けに来院されています。
いわゆる「少し動けば何とかなる」レベルではなく、動くのも激痛で、日常生活に支障が出る状態の方が続きました。
ギックリ腰というと、
「急に起きた」「たまたま変な動きをした」
と思われがちですが、実際の現場では少し違った見え方をすることが多くあります。
最近の寒さが影響していると感じています
背景として大きいと感じているのが、最近の寒さです。
寒くなると体は無意識に力が入り、筋肉や筋膜の血流が低下しやすくなります。
それに伴い、関節まわりの動きも悪くなり、特に腰・背中・お尻まわりは影響を受けやすい部位です。
この時期は体が、
「硬い・動かない・回復しにくい」状態
になりやすいと感じています。
その状態で、
- 朝の動き出し
- 中腰姿勢
- 立ち上がりや方向転換
といった日常の何気ない動作が加わることで、
すでに限界に近かった体に一気に負担がかかり、ギックリ腰として表に出る
というケースは、この時期によく見られます。
寒さそのものが直接の原因というより、
寒さによって体のコンディションが一段階落ちることが、
ギックリ腰の発症や重症化の引き金になっていると感じています。
ギックリ腰は「突然起きた事故」ではない
ギックリ腰は、ある一瞬の動作が原因に見えることがほとんどです。
- 物を持ち上げた時
- 前かがみになった時
- 立ち上がろうとした瞬間
しかし、その動作自体が本当の原因であるケースは多くありません。
多くの場合、
- 疲労の蓄積
- 筋肉や筋膜の柔軟性低下
- 関節の動きの悪さ
- 同じ姿勢が続く生活
といった状態が続いた結果、
体が限界を超えたタイミングで症状として表に出ただけ
というケースが非常に多いと感じています。
体の中では何が起きているのか
いわゆるギックリ腰の状態では、体の中で次のようなことが同時に起きていることが少なくありません。
- 筋肉・筋膜の急性炎症
- 椎間関節や仙腸関節など関節機能の破綻
- 防御反射による強い筋緊張
- 組織同士の滑走不全
つまり、
- 痛み=炎症反応
- 動けない=体を守るための反射
が重なっている状態です。
そのため、
「少し楽になったから大丈夫そう」
と感じる段階でも、体の中ではまだ回復途中ということが少なくありません。
最近のギックリ腰が「重く感じる」理由
最近のケースを見ていて感じるのは、生活背景の影響がかなり大きいという点です。
- 忙しさが続いている
- 睡眠が浅い、または短い
- 運動量が極端に少ない
- 同じ姿勢で過ごす時間が長い
こうした状態が続くと、体の回復力そのものが落ちやすくなります。
その結果、
- 痛みが強く出やすい
- 回復に時間がかかる
- 途中で悪化しやすい
といった「重めのギックリ腰」になりやすい印象があります。
ギックリ腰は体からのサイン
ギックリ腰は、
「たまたま起きた不運」ではなく、体が出している限界のサイン
であることがほとんどです。
痛みだけを何とかしようとするのではなく、
なぜこのタイミングで起きたのか、体の状態を一度立ち止まって見直すことが、
結果的に回復を早め、再発を防ぐことにつながります。
次回予告
次回は、
「ギックリ腰をこじらせる人の共通点」
― 無理をして悪化してしまう理由 ―
について、実際によくあるケースをもとに解説します。
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